録音音質が悪い?こもった声になる原因3つと改善テクニック


目次

1. マイク・録音機材の問題

安価なマイク

高音や繊細な音が拾えず、音質が濁って聞こえる場合があります。

マイクの向き・距離

マイクの設置位置や向きが適切でないと、音質が大きく低下する原因となります。以下のポイントに注意しましょう:

  • 口元から適切な距離(15-20cm程度)を保つ

マイクを近づけすぎることが必ずしも悪いわけではありません。ご自身の目指す音になるまで、距離を調整してみましょう。

  • マイクを真正面に向けて設置する
  • ポップガードを使用して息や破裂音を軽減する

特にコンデンサーマイクは距離による音質変化が大きいため、安定した位置で録音することが重要です。


2. 録音環境の影響

部屋の反響が強い・密閉された小部屋

残響によって音が濁り、こもった音質になってしまいます。

リフレクションフィルターや吸音材の設置、または洋服をたくさん掛けることで、音の反響を効果的に抑制できます。

特に200〜500Hz周波数帯域がこもりやすい特徴があるため、EQでこの帯域を抑えることで音質が改善できます。


3. 歌い方の問題

マイクに乗りにくい音で歌っている

たとえば、マイクの前でプラスチックの袋を「バリバリ」と鳴らすと、思った以上に大きな音として録音されることがあります。

これは、マイクが特に1〜5kHzの周波数帯域に敏感であるためです。この帯域は「明瞭さ」や「抜け感」に関わる重要な帯域で、声や言葉の輪郭を決定づけます。

そのため、この帯域にエネルギーを集中させた声を出すことで、マイクに通るクリアな声の録音が可能になります。

このために効果的なのが、鼻腔共鳴を活用した発声です。

たとえば、アニメ『千と千尋の神隠し』に登場するカエルのキャラクターのセリフ

「千だ!千を出せ!」のような、前に飛ぶ・鼻にかけた響きのある声質を意識すると、

マイクに通りやすい発声を体感しやすくなります。